国税徴収法は理論100%と言われていますが、
実際に勉強していると、
「どこが理論100%やねん、計算もあるやん!」
と思うことになります。
巷でも、「国税徴収法って配当計算とかいう計算があるらしいよ」という声もチラホラ。
税理士受験生の方の中には、
「他の科目の計算ってどんな感じ?」
と気になることもあるのでは?
そこで、今日は国税徴収法の『計算問題』と呼ばれるものがどんな感じなのか、
国税徴収法を勉強していない方向けに書こうと思います。
まずは概要
国税徴収法の『計算問題』は、イメージ的には「理論を書くんだけど金額が与えられていてちょっと計算する」という感じです。
消費税法の理論の事例問題に近いと思います。
国税徴収法は、税理士試験第1回(昭和26年度)からある歴史ある?科目です。
過去問を見てみると『計算問題』らしきものは、第8回(昭和33年度)からです。
それでは、実際に本試験問題を見てみましょう!
本試験での出題のされ方
『計算問題』を紹介する前に、国税徴収法の本試験問題がどんな感じか紹介します。
国税徴収法の問題は、他の科目に比べて文章が短いです。
例えば、第2回の問題を見てみると、
以上。笑
さすがに今はここまでは短くないですが、他の科目に比べたら短く、そして、試験時間も十分に余るので、速記勝負ではなく、じっくり考えながら取り組めます。
実際の『計算問題』も見てみましょう。
詳細な解説は省略させて頂きますので、ザックリと全体イメージを捉えて頂けたらと思います。
実際の『計算問題』(難易度:易)
まずは初級編。
一番シンプルなものがこちら。
基本的に国税徴収法は、税金などと私債権について、誰にいくら払うか?ということを計算して解答します。
その基準は、細かい決まりもありますが、ザックリいうと早いもの順です。
解答例はこんな感じ。
簡潔に、シンプルに書いていきます。
実際の『試験問題』(難易度:普)
次に中級編。
財産を譲渡したりしていると、ちょっとボリュームが増えます。
問題分も少し長くなります。
解答例はこちら。
少し『計算問題』っぽくなってきました。
実際の『計算問題』(難易度:難)
最後に上級編。
国税徴収法の『計算問題』って、一番難しいやつはどんな感じ?というリクエストにお応えして、僕が考える一番難しそうなやつを載せます!笑
「あれっ?意外と問題文が短いじゃん!」と言う声が聞こえてきそうですが、シンプルなものほど難しいと僕は思います。
さて、気になる解答はこちら。
長~いです。
この計算パターン、「ぐるぐる廻り」と呼びます。
嘘のような本当の話ですが、「ぐるぐる廻り」というのは国税徴収法上の正式名称だそうです。笑
長~いですが、大丈夫。
国税徴収法の試験は時間が余りますので、じっくり考えて解答できます。
ただし、ちょっと勘違いして問題を回答してしまっただけで、0点ということもあり得ます。
本試験問題の文章はダラダラと長い
実際の本試験の問題はこんなに難しくはないですが、理論と計算との複合問題だったりで、ダラダラと長い文章が書いてある問題です。
参考までに載せておきます。
最近の『計算問題』の出題実績
最近の本試験での『計算問題』の出題実績ですが、上記のような計算らしい『計算問題』は出ていません。
今年はちょっとした計算はでましたが、暗算でできるレベルです。笑
このまま『計算問題』は消滅してしまうのでしょうか?
【追記】2023年度本試験にて、計算問題の出題あり。
まとめ
こんなに長いこと書いて言うのもあれですが、国税徴収法で大切なのは、理論の完全暗記!
『計算問題対策』なんて二の次です。
1年頑張って勉強したのに、まったくでなかったということもあり得ます。
消費税法の『国等の特例』の計算みたいですね。
とにかく理論!
今日もコツコツ暗記に励みましょう。
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